言葉と次元

長方形の紙の両端にそれぞれ、A、Bと書き記します。
それをテーブルの上において眺めているだけでは、AとBは紙の両端にあるだけで、別の地点に存在します。
しかし、その紙を筒状に丸めて、AとBをくっつけると、この2点は同地点に存在することができます。
紙を平面ではなく立体物と認識できるかどうか。
次元を一つ上げて物事を認識し、考えるとは、こういうことだと思います。


言葉というものは、順序という概念に縛られています。
話しはじめの一文字目が起点になり、話し終わりの最後の文字が終点になります。
そして、文章ブロック同士が、順接、逆説、並列などといった論理的関係性で起点から終点に向かって一方向で接続されています。

そもそも、頭の中でぼんやりとある概念は、一方向的なものではないと思います。
それを他人に伝えるために、一度順序をもつ言葉に変換して伝え、
さらに、それを受け取り手は概念に再変換します。
そう考えると、思考や感覚の言語化は、ある意味次元を一つ落とす行為といえるのかもしれません。
ここの、変換→逆変換という工程については、すごく伝達効率が悪いなと感じます。


思考や感覚を、次元を落とさず伝えられる方法が発明されれば、人間世界の次元が一つ上がるような気がしますが、
僕には難しくてこれ以上のことは想像できません。

ちなみに、マインドマップというツールは、結構いい線をいってるような気がします。満足ではないですが。

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