指針を定めよ

前回、前々回、前々々回の続き。

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「二種類の快感」
曲作りという「作業」は嫌いだったが、その周辺にある「満足感」や「達成感」があったから折れずに頑張ってこれた。
だが、それでも時々、心身ともに病気になってしまうことがあった。

「のーみそ」
責任や仁義といった、自分が決めたルールに自身が苦しめられていた。そんな自分は、
「物事をややこしく考えてしまい、シンプルに答えを出せず悩んでしまう自分の思考回路そのもの」について最も悩んでいたことに気づいていなかった。

「幸福度相対性理論」
幸せは常に相対的である。
幸福レベルを下げることで、相対的に幸福を得やすくする状態が作れる、
つまり「制限を設けてハードルを下げる」ことを意識すればよいかも?

目標達成型と現場対応型

さて、前回、以下のように書きました。

目指す先に何もありそうにないのに頑張ることがしんどいです。
でも少なくとも現代社会は、頑張らないと生かしてくれません。
じゃあ、何を軸に頑張れば良いのでしょうか。

僕は大きく分けて、目標達成型の人と、現場対応型の人がいるのではないかと思っています。

目標達成型の人は、とにかく決めた目標に向かって突き進むタイプです。
絵で例えると、書きたい対象物が決まったら、うすく鉛筆で下書きを書いてから徐々に輪郭を整えていき、全体像が見えたら色をつけていくようなイメージです。
特徴は、計画性がある、飽きずに続けることができる、プロジェクト自体の達成感がモチベーションになりやすいといった感じでしょうか。

現場対応型の人は、計画よりもその場で物事に対応していくことを好むタイプです。
絵で例えると、まず太い筆で大きくマルかなんかをかいてみて、それが何に見えるかによって書くものを決めていくようなイメージです。
特徴は、目標を決めることをめんどくさがる、そもそも決めても途中で飽きる、瞬発力が有り急な状況の変化を好む、達成感よりもむしろ自己成長感がモチベーションになりやすいといった感じだと思います。

もちろん、両者とも、あくまでも僕が思うだけの傾向に過ぎません。

ちなみに僕は、完全に後者の、現場対応型です。
実はここが、「シンプルでない」という言葉につながってきます。
まず、目標を定めてないから、毎回何かを決断するために演算する。
その演算過程がシンプルではなく煩雑なので、迷う。間違う。一度出した答えを疑う。
それで、計画を立ててみたりします。
ややこしいことに、僕は苦手ながら計画を立てることもできなくはないし、知識として、大きなプロジェクトや人を巻き込んだプロジェクトは計画性が高いほうが上手くいきやすいことを知っているので、稚拙な計画を立ててみたりします。
ただ、そこに少しでもアラがあると、完璧主義である自分が顔をだし、100点満点をめざして軌道修正したくなってしまう。
そうすると、自分の中では完璧に立てたはずの計画にほころびが生じ、そうなると計画を実行するのが馬鹿らしくなってしまう。こうなると計画なんて意味をなしません。

こういった経験をなんども繰り返してきているので、そもそも自分にとって(あくまでも、自分にとって)計画をたてるのが無駄だという結論になります。
実際、3年以上先の人生計画は一切立てないように決めています。そのときに社会がどうなっているかわからないから。
たとえ完璧に遂行できなかったとしても、ガイドラインとして、また他人への共有手段として計画を立てることの重要性を知っているにもかかわらず、無駄が生じるかもしれないと思った時点で、なんというか…やる気がでないです。

僕にとって、計画を立て、一歩を踏み出した時点で、「計画を立てたときの過去の自分に命令されて動かされる不自由な奴隷」になります。こうなってくると、とてもしんどいです。

でも、言わずもがな、大きな物事を推進させるには長い時間が必要です。長い時間をかけてやるようなことは、目標をきめ、計画を立てることが必要です。

行動指針を定める

じゃあどうするか。

まず、目標、計画を暫定的に決める。
それで、そのあとに、その目標に向かうためにレールをしくのではなく、目標に向かっていきやすいベクトルの方向性を決める、です。
方向性が大きく間違ってなければいつか目標付近に着くでしょうし、そもそもレールがなく、目標も暫定的に決めたものなので、ピッタリ到着しなくてもいい。

ここでいうベクトルを具体的に言うと、行動指針を定めるということです。

ざっくりですが、目標達成型の人は、未来に目標値を定めて、そこに突き進めばいいと思います。
対して、現場対応型の人間は、自分の行動指針を定めて、その瞬間ごとにそれに従えばいいと思います。
じゃあ、自分の行動指針とはなにか。

ここが問題なんです。これが、おそらくずっと明確じゃないのです。いまだにわかっていません。
おそらく、現場対応型には、刹那しかない。「いま、ここ」しかない
ただただそれを繋げていくと線になり、それを積分すると資産や実績になる。
それを続けていくことになるんですが、指針がないと、もう迷いまくり、グラつきまくりなんです。

自分の煩悩と徹底的に向き合う

じゃあ、どうやったら行動指針を決められるのか。
僕が想像する一つの答えが、まずは自分を知ることです。

じゃあ、どうやったら自分を知れるのか。
それが、「自分の煩悩と徹底的に向き合う」ことです。
煩悩、つまりを道徳や美学を妨げる心の闇を知ることこそが、最も自分の心の輪郭を教えてくれると思っています。

ということで、2019年度の僕の抱負は「自分の煩悩と徹底的に向き合う」としました。
それにより、自分というモルモットが一体どんな心の動きを見せるのか。とても楽しみです。

4回にわたって連載でお送りしましたが、毎回毎回長文になってしまった割に、伝えたいことの30%くらいしか書けてない気がします。まいいや。
いつかもっと文章がうまくなったら、この記事自体をもう一度サルベージします。

次はもっとライトなテーマにしよ…

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