理論的には理論で説明できない

PCM診断という、性格診断の一種がありまして、
興味があったので、3年ほど前に受けてきました。

…というか、あれからまだ3年しか経ってないという事実が衝撃です。
時間が経つの遅すぎじゃないですか?

ま、それはおいといて、
PCMがなんたるかは、こちらを御覧ください。

https://www.kcj-pcm.com/6/

で、僕の診断結果がこれです。

僕が物事を考える基盤は、「シンカータイプ」といって、
考える人、つまり、物事を基本的に頭で考えるタイプらしいです。
めちゃくちゃ自覚症状があります。

これは、子供のころからそうでした。
まずは、得意科目は数学と物理でした。
論理的思考の末に答えが一つだけにバシッと決まる瞬間の脳内麻薬ドバドバ感がやめられませんでした。

で、高校や大学の頃、音楽に対してもそういった捉え方をしてました。

俺が好きな曲は共通して、メジャーセブン(明るさと切なさを持ち合わせたロマンティックな響きのコードのこと)を有効に使っていて、
このコード進行にあうメロディーは、スケール的にこの音が使えるから、こうで…

みたいな感じでした。
すべての音楽は、理論的に解析し、再現できると思ってました。

いまだに覚えてるんですが、弟の太陽と話していたときです。

「俺おもうんやけど、メロディーとか、12音階の組み合わせでしかないよね。
ということは、理論的には、すべての音をすべてのリズムで並べていったら、
もしかすると数千万パターンとかになるかもしれんけど、
死ぬまでに、世界で誰も聞いたことのない、世界一の究極のメロディーが産まれるはずよね。」

…みたいな事を言ったことがあります。

すると、太陽は一言、

「うーん、無理やない?」

と返してきました。

それから、20年ほどたったいま、
太陽が言ったことが正解だとわかりました。

音楽に限らず、この世には、理論でどうにもならないものが、無数にあるということです。

芸術、デザイン、恋愛、ビジネス、スポーツ、などなど。

理論的には、全てのものが理論で説明・再現できるはずなんです。理論的には。
でも、事実上、不可能なんです。

この漠然とした感覚を説明するのはちょっとむずかしいんですが、頑張って説明してみます。


昨今のデジタル映像は、静止画の連続でできています。
そして、静止画は、ピクセルの集合体です。
4Kと呼ばれる、約800万個のピクセルの集合体だったり、
最近では、8kと呼ばれる、約3300万個のピクセルの集合体だったりします。

そして、一つのピクセルは、RGB、つまり、赤と緑と青のバランスで表現されます。

ということは…です。

一つ一つのピクセルに赤と緑と青の値を決めてやるだけで、
理論的には、カメラで撮影する必要も、CGを使う必要もないんです。

でも、考えたらわかると思いますが、現実的に不可能です。

これが、上に挙げた、

「理論的には、全てのものが理論で説明・再現できるはずなんです。理論的には。
でも、事実上、不可能なんです。」

って感覚です。


あいみょんの曲が、結構好きです。

恥ずかしながら、あいみょんが良すぎると思ってしまうんですけど、
恥ずかしながら、あいみょんが良すぎる理由が分析できません。

頭で考えても、なぜあいみょんがいいのか、わかりません。

ちなみに、あいみょんの代表曲、「マリーゴールド」なんて、
サビのコード進行とか、何万曲で使われたんですか?というくらいの、ただの単純なカノン進行です。
もう、世界が聴き飽きててもおかしくない進行なんです。

なのにグッと来ます。


理論的には、全てのものが理論で説明・再現できるはずなんですが、
理論的には、事実上不可能だということもわかっていますよ、というお話でした。

人間、何かを100%頭でわかった気になるのは5億年早いです。

しかし、頭じゃなくて、「感覚的になんとなくわかる」ことでよければ、今でも少しはできる気はします。

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