ADHD検査を受けた結果

一本松すずかけ病院精神科で、ADHD検査を受けてきました。

診断結果の前に、まずはなぜ受けようと思ったのかの理由から。


僕は子供の頃から、自分自身に対して、他人と比べてなんとなく、「できることとできないことの差が激しいな」程度の軽い違和感は覚えていました。
それが最初に問題として表面化したのは、契約社員として会社勤めをしたときでした。

仕事がそんなに嫌だというわけではないのに、毎日、同じ時間に起きて同じ場所に通うことができませんでした。
自分の生活のタイムマネジメントやスケジュール管理が全くできなかったのです。

そして、そのあと、音楽クリエイターとしてフリーランスで働きはじめました。
契約社員時代よりは断然働きやすかったんですが、やはりここでも、スケジュール管理、ちょっとした連絡ごと、モチベーションコントロール、集中力のコントロール、日々の細々としたタスク処理などがとにかく苦手でした。

それらを、うまくデジタルツールを使って自動化や効率化をしたり、
ネットや本から拾ってきたライフハック手法を色々と試したり、
弟子や社員に自分の苦手な部分を委託したりしながら、
なんとかギリギリ社会人として生き残ってこれたような感覚があります。

(いや、正確には、何度も社会人としてアウトな状態になってしまい、周囲に迷惑をかけまくったこともありましたが…苦笑)


そんななか、ADHDという発達障害の一種(あえてここではハッキリと発達障害と言います)があることを知りました。
ネットで症状を調べてみたり、簡単な診断テストをやってみたりすると、どうも自分がそれに当てはまるのではないかと思うようになりました。
そのとき、強烈だったコンプレックスが緩和し、自分の心が少し楽になったのを覚えています。

「あぁ、自分の出来ない部分は、能力不足でも努力不足でもなく、ただの発達障害なのだ」

と理解すると、精神的重責からすこし逃れることができました。
そのあたりから、徐々に周囲に言いはじめるようになりました。
「俺、たぶん軽いADHDなんよ」 と。

そもそも発達障害に対して、差別意識も偏見もなくただの個性でしかないと思ってましたので、僕にとっては都合のいいレッテルを手にした感じです。
これがある意味、自分の価値観の歴史の変革ポイントだったような気がします。
そういう目で見ると、僕の周囲に、僕と同じようなタイプ人がめちゃくちゃ多くいること。
それと同時に、このタイプの方に魅力的な人の割合が多いことも気づきました。

しかし、そのあとしばらくたってから、また余計なことを考えるようになりました。

「これはもしかして、本当は自分はADHDではないのに、ADHDを失敗の言い訳にしているだけではないのか?
本当は、気合いや努力や集中力で改善できるところを、自分のせいではなく発達障害のせいにして、逃げ道として使っているだけではないのか?
ADHDで悩んでいる人に対して失礼極まりない思想であり、悪ではないのか?」

そんなモヤモヤがずっと続いていたときに、ある方に「樋口くんのSNS見てるけど、絶対そのケあるよね。精神科にいってADHD検査をしたら?」と薦められました。
「自分がどちらか側の人間なのかを主観ではなく医学的見地から知っておくこと自体に価値がある。知っておくだけで、『納得』できる」と。

この考え方自体に納得しました。

もしADHDだと診断された場合、
それを理由に、苦手なことに対して頑張るのを意識的にやめて、人に頼ったり、苦手なことをしなくていい環境だけをチョイスして生きていけばいいです。

もしADHDだと診断されなかった場合、
なにかをやれなかった場合に、言い訳をして逃げるのではなく、自分に降りかかった課題として立ち向かっていこうというモチベーションになります。

前置きが長くなりましたが、そんなこんなで、診断をうけてきました。

では、診断結果をご覧ください。クリックすると大きくなります。
※医者から許可をいただいて公開しています。

以下、担当の方から受けた説明を、できるだけ言われたままの言葉で書きます。
(一部、簡潔な文章にまとめるにあたり、僕なりの言い回しに差し替えている部分もあります。)

WAIS-III(IQ測定)

・基本的に、全部の数値が高い。特に、「処理速度」とよばれる、コンピュータでいうとCPUのクロック数に該当する部分が高い。

・そのなかで、一般的には高いが他に比べると比較的低い部分がどうしてもでてきてしまう。それが、樋口さんの場合は、作業記憶と呼ばれる部分。コンピュータにたとえると、ワーキングメモリ。

・マルチタスクで同時に複数の思考を走らせる場合、CPUの処理速度が早いため、ひとつのタスクに取り組みだすと急速に処理をはじめてしまい、ひとつのタスクがCPUを専有してしまうような状況になる。これが、一つのことをはじめると周りが見えなくなる原因になっているかもしれない。

・他の人が気づかなくていいことまで気づいてしまうことがあるので、大変なこともある。

・IQ130以上は2.2%。IQ136となるとさらに割合が低く、約1%ほど。日本人の平均値、IQ100からみると36もかけ離れている。
これは平均値からの乖離でいうと下に36離れているIQ64であることと変わらない。人によっては普通の社会生活に弊害をきたす場合もある。

AQ日本語版自閉症スペクトラム指数

・自閉症によくみられる症状は薄く、日常生活において特に問題はないと思われる。

CAARS(ADHD指数)

・矛盾指標とは、回答に矛盾があるかどうかの指数。事実より良く見せたり、悪く見せたりしようとして虚偽の回答をすると矛盾が生じ、この数値が高くなっていく。
ちなみに樋口さんの場合は、20点中4点。つまり、矛盾がなく、回答に整合性が取れており、嘘なく正直に答えているといえる。

・60点を超えると、いわゆる、「そのケがある」ということ。そうなるとD項目以外はすべて基準値を超えており、この結果を見る限りADHDの傾向があるように見える。

・しかし、これはあくまでも主観的評価である。周りの人が樋口さんの「不注意/記憶の問題」に気づいてないこともある。IQが高いことで自分だけにしか気づいてないことがあるせいで、自己評価が低くなってしまうこともあるかもしれない。

・そう考えると、ADHDであるという可能性は低い。


診断結果は以上となります。
スッキリするためだけに診断を受けたんですが、正直なところ、モヤッとして終わってしまいました…。
僕としては、結果がどうであれ、完璧にそのまま受け入れる覚悟でテストを受けました。改善が目的ではなく、「YES or NO」で白黒ハッキリさせることだけが目的だったので。
で、最終的に、 「俺、結局どっちなん!?」と。
ADHDの傾向はでているが、医学的見地からの診断としてはADHDであるという可能性は低い、と。

しかしまぁ、理由がなんであれ、僕の頭がよくバグを起こしてしまう理由を、プロの医師の方の信頼できる言葉で聞けたのが良かったです。

あと、テストに3時間くらい時間がかかったんですが、超楽しかったです。
特にIQテストは、ずっとやっていたいくらい楽しかったです。

ADHD検査を受けた結果” への7件のフィードバック

  1. 突然失礼致します。

    私は樋口様よりはIQ値は低いものの似た傾向を検査で示していて、ADHDと診断されています。(※2つの病院とも同じ診断です。最初は放置してしまった為、2度検査になった)

    困っている場合は「何が自分にとってタスクがこなし易いやり方で、生活やコミュニケーションでずれることが減るか」を発達障害向けスペースなどで学ぶのもアリかと思います。
    現在私もそうしております。

    似ている点は、
    ・そもそものIQが高い
    ・処理速度がいちばん高く、作動記憶がいちばん低い。その差約30
    ・言語性、動作性の差は少なく、知覚統合が得意。動作性の方が得意。
    ・自閉症の気は無い(…と言われたにも関わらず、稀に冷たい、自閉症なのではと言われませんか?主に、気付かなくて良いレベルの相手の真意や深層心理に気付いているからこそ言葉を選び黙ったり困ったりするか、指摘するなどからズレが生じて。)
    という点です。

    職種もクリエーター系で、だからこそはみ出しつつどうにか生きれました。
    どうもこのタイプは珍しいらしく、私は教育免許も取得した過程で少し知識があったので、小児と大人の発達障害、AC、PTSDや境界性障害を得意とする先生に診てもらいました。それらは詳しく無い方からは似た性質を示して見えることがあるからです。

    また「わたしは困っています」と言って受診しないとどうもお薬の処方やはっきり診断を受けないこともある為、曖昧な診断になることもあります。私が再診に至った理由もそこでして、困ったらおいでと言われ放置したのです。再診したら検査結果を先生が出してきて「あなた発達障害だよ!よく生きてたね」とびっくりされ、病院が県外で通院難しかった為、今通っているやっぱり診断に詳しい病院に移った次第です。

    それでは突然に、しかも長々と失礼致しました。樋口さまの日常の困りが減ることに役に立てば幸いです。

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