たまに、「全く料理を作れない」という人がいて、それを聞くと強烈な違和感を感じます。
なぜなら、料理が全くできない人など、ほとんどいないはずだからです。
料理を作るのは、簡単です。
やり方は、以下の通り。
・ググって、レシピをみつける
・その通りに作る
以上です。
これで料理ができない人は、日常生活ができないレベルだとおもいます。
ここまでを読んで、「いやいや、料理の世界はそんな甘いもんじゃないし」と思った方もいると思うので、
補足させていただきます。
僕が言いたいのは、「上手く美味しく作る」ことが「難しい」だけなのであって、「作れない」ということは絶対にないということです。
「やれない」のではなく、「やれると思っていない」だけです。
そして、これは料理だけじゃなく、すべてのことに当てはまります。
僕は音楽をずっとやってきた人間なので、音楽の世界で話をします。
例えば、音楽を作ることができない、という人がいます。
「ギターもピアノも触ったことがないのに、作曲なんてできるわけない。」
「ましてや、パソコンを使って曲を作るなんて、さらに難しいに違いない。」
そう思ってる方が大多数だと思います。
ただ、それは大きな間違いです。
楽器ができないなら、パソコンに演奏してもらえばいい。
曲が作れないなら、パソコンにアイデアを出してもらえばいい。
パソコンが苦手なら、とりあえず触って、勉強すればいい。
とりあえず触ってもよくわからないのなら、人に聞けばいい。
料理と音楽だけではありません。
ほぼ全てのことが、できないわけないんです。
もう一度言いますが、「上手く」できないだけです。
そして、絶対に「上手く」やらないといけないのは、お金をもらって責任を背負っているプロだけです。
プロじゃないのなら、「上手く」なくていいので、「楽しく」やれば、なんでもできるようになると思います。
…というより、最初から「できている」のです。
僕が運営している施設、いいかねPaletteにやってきたお客さんから、こんな話を聞きました。
「昔ドラムをやろうと思って、ドラムの先生にレッスンを受けたのだが、ドラムの世界は奥が深いということを徹底的に叩き込まれ、メトロノームにあわせて家でスティックで練習パッドを叩く訓練だけをひたすらさせられた結果、結局ついていけず、挫折して辞めてしまった」とのこと。
僕はそれを聞いた時、腹が立って腹が立ってたまりませんでした。
せっかく何かをはじめようとしている人に対して、先生ともあろうものが、厳しさを教えるフリで弱者に対してマウントをとり、自己顕示欲を満たしたかっただけにしか聞こえませんでした。
たしかに、「難しさ」を知ることは大事だと思います。
ものごとを突き詰めようとすると、必ず「難しさ」にぶち当たります。
これに気づいて乗り越えないと、成長はない。
ただ、もしその先生が、「難しさ」を教える前にまず「楽しさ」を教えていたら、
そのお客さんは今頃ドラムが生きがいになっていたかもしれませんし、
もしかすると、ドラムを仕事にして、その楽しさを他の誰かにおすそ分けしていたかもしれません。
個人差はあるとおもいますが、僕は、
できないことができるようになるのが、大好きです。
なので、できるだけ多くの皆さんにもこの楽しさがわかってほしいと、切に願っています。