What a Wonderful World

僕ら人間は、毎日毎日命の危険に晒されています。

道を歩いているだけで、車が突っ込んでくるかもしれないですし、頭の上から鉄骨が落ちてくるかもしれません。

車を運転しているだけで、ふとした一瞬のミスで壁に突っ込むかもしれませんし、川に飛び込むかもしれません。

電車を待つホームに立っているだけで、後ろから酔っ払いが押してきて線路に落ちるかもしれません。

山でキャンプをしているだけで、熊に襲われるかもしれませんし、毒蛇に噛まれるかもしれませんし、蜂によるアナフィラキシーショックを起こすかもしれません。

ちょっと飲み過ぎただけで、階段を踏み外して頭から落ちるかもしれませんし、酔って風呂で寝てしまって溺れてしまうかもしれません。

軽い病気になっただけで、医療ミスでありえない量の薬品を投与されるかもしれません。

たまたまよくないことが重なっただけで、重度の鬱になってしまうかもしれません。

家から出なくても、金品目当ての強盗が入るかもしれませんし、隕石が落ちてくるかもしれません。

何の原因も前触れもなく、突然死の病に冒されるかもしれません。


僕らは、普通に生きているだけで、いつ死んでもおかしくないわけです。しかも365日、たった1日も欠かさず、いつもいつでもです。

たまたま昨日まで運良く生き延びてきましたし、たまたま今日も運良く生きています。

そして、そのおかげで、たまたまなんとなく明日も明後日も生きているんじゃないかという気にさせてくれます。

たまたま僕が生きている今日のこの世界は、たまたまなんて優しいのでしょう。

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