僕は、年がら年中、ホットコーヒーを飲みます。
この季節になると、日本中の自動販売機からホット飲料がなくなり、「つめた〜い」だけになります。
つまり、ホットコーヒーがなくなります。
4月は、寒がりの僕にとってはまだまだ寒いです。
寝る前に寝室に入ると、とりあえず石油ファンヒーターをつけるくらい寒いです。
真夏でもホットコーヒーを飲みたいくらいなのに、まだ寒い4月にホットコーヒーを奪われます。
直接メーカーに問い合わせたわけではありませんが、ネットの不確かな情報によると、ホット飲料をラインナップから外す理由は、単純に売れなくなるかららしいです。
さらに売れないだけではなく、ヒーターとクーラーを両方動かすと、無駄に電気代を食ってしまうのも理由のひとつらしいです。
おそらく、日本で生活してる人の中で、夏でもホット飲料を残してほしいと思っているのは、僕だけではないと思います。
でも、そんな人達は、少数なんでしょう。
そんな少数派のためにコストをかけられないのは、僕まで商売をやっている身として、理解できます。
例えば、道端に一台の自販機がある。ここに、ホットが売られていないとして、これは泣く泣く受け入れられます。
でも、つぎの場合はどうでしょうか。
僕が東京都内の杉並区に住んでいた頃、家から徒歩1分圏内に7台の自動販売機がありました。
そして、その7台すべてでホットが売られてませんでした。
…この場合でも、本当に、ホットは売れないんでしょうか?
7台の自販機は、僕が住んでいた数年間、撤去されずにずっとありました。
ということは、その地域では、7台の自動販売機が利益を出すくらい、ジュースに需要があり、売れていたということになります。
仮に、自販機一台につき、30個分のジュース枠があったとしましょう。
7台だと210個分の枠があります。
そして、夏場でもホットを飲みたいという人が5%いたと仮定して、
単純に210の5%を計算すると、10枠です。
もし、一つのメーカーがホットを5枠分いれたとしたら…倍売れるんじゃないでしょうか?
もちろん、種類数と売上本数に完全に関連性があるわけではないんですが、
せめて、一台くらいは…と思いませんか?
想像するに、ジュース入れ替え巡回オペレーション時の煩雑さなども関連してるんでしょう。
でも、せめて…と。
そして、同時に思うことがあります。
僕がもし、「夏はアイス飲料しか飲まない」というように、好みが大多数と同じだったら、こんなに困らなくて済んでると思います。
ほんっっっとこの社会って、マジョリティーが得して、マイノリティーが損するようになってますね。悔しいですし、悲しいです。
以上、自販機について考えた結果、
企業目線で考えて、競合がひしめきあう椅子取りゲームではなく、ニッチ市場に参入することは、
同時にマイノリティーに手を差し伸べることにもなるのだと肌感覚で理解しました。
僕は、できる限りマイノリティーの方が生きやすい社会になるように頑張っていきたいです。