いつも頭の中では、いろんなことを考えています。
そして、その考えていることをもとに、行動しています。
ただ、物理的な意味での「頭」があるだけでは、空のハードディスクがあるだけです。
そこに、五感インターフェースを使ってインプットし、記憶ハードディスクにデータに貯めていきます。
そのデータを、思考を使って演算し、新たなデータを作ります。
そして、実際にそのデータを、さらに筋肉を駆使しして、行動に移したり、声にしたりして世界にアウトプットします。
こういった流れで処理が行われているので、非言語でインプットしたものを非言語で処理して、非言語でアウトプットするということも多々あります。
非言語でのアウトプットのなかには、「論理的には成立しているのに言葉で説明できないこと」も含まれます。
たとえば、ある人が就職先を選ぶ際に、AかBかで迷った末、最終的にAだと決めたとします。
おそらく、本人の中では適当に選んだのではなく、ものすごい脳内演算の結果、Aというアウトプットを出したということになります。
そこにたどりつくまでのプロセスを紐解くと、産まれてからその決断の瞬間までの、とても自分でも認識できないほどの膨大な量のインプットと、そのインプットをもとに脳内演算によって作り上げたデータを合算したものから導き出された答えであるはずで、
その根拠や計算のいきさつをすべて明確に認識することは不可能です。
これは、パソコンが機械学習で出した答えがブラックボックス化していて、その計算の道筋をたどることができないようなものです(そもそも機械学習自体が脳をモデリングしてるので、そりゃ似てて当たり前って感じなんですが)。
このように、僕らは僕らの思考すべてを言葉で考えてアウトプットを決定しているわけではないです。
でも、誰かにものを伝える際、ほとんどの場合、言語を使う必要があります。
だから、アウトプットを決定したあとに、なぜそのアウトプットになったのかを、リバースエンジニアリングして、言語でデジタル化しないといけません。
この、言語という離散的な性質をもつ概念で、もともと連続的になっているはずの頭の中をサンプリングしていくときに、このアナログ→デジタル変換機能の性能差が人によってでてきます。
つまり、概念やアウトプットのデジタル化が得意な人とそうでない人がいて、それは経験や訓練によって熟達していく技術です。
まぁ、何が言いたいかと言うと、
僕が今ぼーっと考えていることを、言葉にしようと頑張って書き記したところで、
この記事程度にしか言語化出来ない──デジタル化できないということです。
言葉にするのは難しいです。
初めてコメントします。
Podcastも聴いてます。いつも応援しています!
音楽なんてまさにそうですよね。もっと柔らかい音でって、コンピュータに演奏さすならすごく沢山の要素を調整することになる気がします。
伝えるのって難しいですね。