「燃えよ剣」を一気読みする時、心の底から幸せを感じることができるのではないかという話

本棚に「燃えよ剣」上下巻をみつけました。
司馬遼太郎の名作で、時は幕末、新選組を主人公にした歴史小説です。

この本に出会ったのは、大学生の時です。
歴史について全く無知だった僕は、友人から「『燃えよ剣』は人生のバイブルになり得る。絶対に読むべきだ」だと勧められ、
騙されたと思って読んでみたところ、ページを捲る度に興奮に次ぐ興奮。
本を読むのが基本的に苦手な僕ですら、かなり分厚い上下巻をたった2日で読み切ってしまうほどハマった記憶があります。

それから15年ほどがたち、ふと目にとまってしまったせいで、強烈に読みたくなってしまいました。
なにもない連休に集中して、一人で2日かけて、一気に読んでしまいたいという欲求が、ブワっと湧いてきました。

しかし、ふと思ってしまいました。

「一人で本を読んで過ごすくらいなら、普段会いたくても会えてない家族と過ごしたいな…」と。

さらに。

「買うだけ買ってまだ読めてない本が山のようにあって、もし自由な時間ができたとしても、そっちを読むやろうな…。
いや、というか、やりたくてもやれてない色んなことが山のように溜まっていて、本を読むよりそっちを優先的にやるやろな…。
というかそれ以前に、やりたくてもやれてないことの前に、やらないといけないことが山積みで、まずそれらをやらないけんな…。」

…などと考えてしまいました。

そう思うと、「一度読んだ本をもう一度読み返すのに2日を費やす」っていうのは、優先順位的にめちゃくちゃ下のほうにあるわけです。
そのハードルの高さを痛烈に感じてしまいました。
もうこの先、少なくとも数十年は燃えよ剣を2日かけて一気に読むなんてことはできないのじゃないか…と。

…ということは、です。
おそらくそれが出来た時。
本当の意味で、全ての責任やしがらみから自由になり、心の底からの幸福感を得られることになるのかもしれません。

あぁ…燃えよ剣、読みてぇ…
めちゃくちゃ面白いんすよね…

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